石綿含有成形板等の適正な処理の確保について

2015.12.15

 2015.12.15

 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課並びに石川県環境部環境政策課より、「石綿を含有する成形版等の取扱い」及び「石綿含有成形板の除去作業における労働者の石綿ばく露防止措置」について、周知依頼が参りました。

 環境省では、全国において毎年大気環境中の石綿濃度調査を実施しておりますが、今年度の調査において、特定建築材料以外の石綿を含有する成形板(以下、「石綿含有成形板」という。)を取扱う解体現場内において石綿の飛散事例が確認されました。なお、解体現場の敷地境界からは、石綿が検出されなかったため、周辺環境への影響は無かったと考えられております。
 本事案では、十分な湿潤化を行わずに石綿含有成形版の切断・破砕を行ったために、作業現場近傍で石綿が飛散したと考えられます。
 石綿含有成形板等は、通常の使用状態においては、石綿粉じんが飛散することは少ないものの、切断や破砕作業により石綿粉じんが飛散することが懸念されます。そのため、できる限り切断や破砕をしないよう努めるとともに、やむを得ず切断や破砕を行う場合においても湿潤化等の石綿飛散防止のための措置が必要です。
 また、石綿含有成形板等を廃棄物として処理する際には、「石綿含有廃棄物等の適正な処理について(通知)」(平成23年3月31日付環廃対発第110331001号、環廃産発第110331004号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長、産業廃棄物課長、適正処理・不法投棄対策室長連盟通知)の別添「石綿含有廃棄物等処理マニュアル(第2版に沿った適正な処理が必要です。)

 石綿含有成形板等の除去又は廃棄物処理を行う際は、下記マニュアルを参考に飛散防止の徹底及び適正な処理の確保を図るようお願い申し上げます。

 ⇒ 石綿含有廃棄物等処理マニュアル(第2版)
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部 平成23年3月)
 ⇒ 建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル
   (環境省水・大気環境局大気環境課 平成26年6月)
 ⇒ 建築物等の解体等の作業及び労働者が石綿等にばく露するおそれがある建築物等
   における業務での労働者の石綿ばく露防止に関する技術上の指針」に基づく石綿
   飛散漏洩防止対策徹底マニュアル[2.02版]
   (厚生労働省、平成27年3月)
 ⇒ 石綿含有成形板の除去作業における労働者の石綿ばく露防止措置について
   (厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課 平成27年11月)